9月22日実施の音吉メグでの試聴会の試聴品目の続きです。
こちらは当店で一番売れている電源ケーブルAM-AC03 HELIX(ヘリックス)Rev.Bです。標準1.8mで税込14,040円です。ヘリックスはシールドに金属箔を使わない「ノンシールド」、アース線をホット/コールド線と離した構造が特徴で、音抜けの良いフラットバランスを基調とするオールマイティに使える電源ケーブルとして開発しました。ホット・コールド線は3.5スケアの軟銅線で、20Aまで流せます。
この個体では電源プラグはパナソニックのWF5018Kを搭載していますが、最近のモデルは明工社ME2573に変更しています。IECコネクターはシュルター4781を使用。端末の電極は徹底的にクリーニング。端末にはノイズ・制振対策を施しています。価格的にも手が届きやすく、最初の電源ケーブル交換にご購入される方々が多いですが、その後のリピーターが多い電源ケーブルでもあります。
こちらは数量限定で受注製作している「禁断の電源ケーブル」。繊細な表現力のヘリックスとは対極をなす、切れ味とハイスピードを優先した電源ケーブルです。ケーブルがとても硬いです。OFC線を用いて、銅箔シールドを施しています。電源プラグにはハッベルの8115Vを使用し、IECコネクターにはシェルター4781を使用。このケーブルは元々、ロックやテクノ系の音楽を好まれるお客様の特注依頼において、お客様との徹底試聴によって産み出された電源ケーブルです。価格は税込14,580円です。ケーブルとプラグが手持ち限りなので、無くなり次第終了となります。
こちらは先週より当店で販売を開始した「XTC-1 3C」という切り売り電源ケーブルに、端末加工を施した電源ケーブルで「XTC-1 AC」と言います。価格は税込10,000円です。
「XTC-1 3C」は直径8.5mmの2.0スケア3芯キャプタイヤ構造、ノンシールドです。素線構成は37/0.18集合撚りです。シースに当店オリジナルの「XTシース」という高柔軟性&振動吸収性素材を用いていて、取り回しに優れ、かつケーブル内外の振動を吸収消滅し、音の濁りを払拭。
XTC-1に使われている導体はディップホーミングOFCという、アメリカのジェネラルエレクトリック社が開発したディップ・ホーミング・システムによるOFC製法で製造されたもので、この製法を継承した昭和電線で製造。DF-OFCの製造は手間がかかるので、開発元のGEでも製造を中止したDF-OFCを製造できるのは現在、世界的にみても昭和電線一社しかありません。この導体は、私が過去に、A団6社のうち、フジクラを除く住電日立/三菱/古河/JX日鉱/昭和の計5社の導体を一斉比較試聴した際に、飛び抜けた質感の豊かさと鮮度の高さを感じた導体で、当時の印象があまりに強く、いつかは使ってみたいと思っていた導体です。「XTC-1 3C」はホット/コールドだけでなく、アースもDF-OFCです。
完成品の「XTC-1 3C」は、電源プラグに明工社ME2573、IECコネクターにシェルター4781を搭載。XTC-1 3Cは直径8.5cmと細めなので、4781のケーブルブッシュを外さずとも、ケーブルを綺麗に通せます。端末にはヘリックス同様に、電極の徹底クリーニングおよびノイズ対策を施しています。肝心の音色ですが、それは聴いてみてのお楽しみということで。最新のオーディオ機器に使用してももちろん良いのですが、ビンテージオーディオ機器の電源ケーブル交換の需要にも、音色を損なうことがなく対応可能にしております。これは当初からの私の計画にあったもので、ビンテージ機材の劣化した電源ケーブルの交換を行いたい場合に、ワイドレンジ/高解像度一辺倒の最新ケーブルでは音色を損ないかねないというのを感じておりました。その点、XTC-1は甘味と塩味と旨味がちょうどよい塩梅でミックスされていて、良い意味で中庸で、機器の音色を崩すことがないのです。
当店のオープン当初からXTC-1の開発に着手。XTC-1は9か月の歳月をかけてようやく出来上がってきたケーブルです。値付けは正直悩みましたが、直販ならではの良心価格で、切り売り単価は税込1,620円/mです。
XTC-1を2本用いてダブル仕様にした電源ケーブルも作ってみました。まだ値段は決めていません。ホット/コールド/アースともにシングル仕様の倍の4スケアとなります。これもメグの試聴会に持参します。
とりあえず、メグの試聴会で予定している電源ケーブルは、このあたりでご紹介を終わらせていただきます。続いてラインケーブルのご紹介を次のブログで。