大蛇(オロチ)の系譜

当店のオープンからほどなくして登場した極太電源ケーブル「大蛇(おろち)」。今回は当店の看板商品でもある「大蛇」の系譜を辿ってみたいと思います。

大蛇シリーズで現在定番化しているのは、大蛇GRとSUPER大蛇、それに大蛇NCFの3種類です。2018年7月頃から作り始めたと記憶しています。定番と言っても、基本的には受注製作です。店頭には試聴デモ機があります。

上写真は大蛇GRで、電源プラグにフルテックFI-15M PLUS(R)、IECコネクタにFI-15PLUS(G)を使用することで、ロジウムメッキと金メッキの音色をミックスしています。標準長さ1.8mで税込み48,600円。

 

こちらはスーパー大蛇。フルテックのFI-48M(R)/FI-48(R)を使用しています。大蛇のミドルクラスで、個人的には好きなのですが、下位の大蛇GRと、上位の大蛇NCFの間に挟まれ、地味な存在です。標準長さ1.8mで税込み79,920円。

こちらは大蛇NCF。フルテックのFI-50M NCF/FI-50NCFを使用。大蛇シリーズの中で、実は「大蛇NCF」が一番人気です。標準長さ1.8mで税込み100,000円。

そういえば、この電源ケーブルは以前テレビに出たことがあります。

2018年10月6日15:30~17:30にフジテレビで放送された「めざましテレビ特大版 レポーターやってください」という番組に「大蛇NCF」が登場しました。当店の所在しているものつくりの街2k540(ニーケーゴーヨンマル)に佐々木蔵之介さん、藤井流星さん、八木亜希子さんの3人(ドラマ黄昏流星群の出演者)がレポーターとして訪れました。お三方は2k540の中の幾つかの工房を訪れたのですが、その中で当店にも立ち寄られました。私はケーブルの魅力について語らせていただきました。

 

普通の電源ケーブルとオーディオ用電源ケーブルで、音質の違いをレポーターに聴き比べて当てさせるというクイズをすることに。どういう結果になるのか、この時点では全く想像できず。

 

クイズのネタになったのが、当店で一番高い電源ケーブルの大蛇NCFでした。

 

大々的にご紹介いただいたのはありがたいのですが、クイズで音の優劣をレポーターの方々に聴き分けてもらえるかが心配。

 

対するは番組スタッフさんが愛三電機で買ってきた普通の電源ケーブル。これと大蛇NCFの対決です。

 

大蛇NCFと汎用電源ケーブルを当店のオーディオシステムで、私が2種類の電源ケーブルをパワーアンプで入れ替えて、佐々木蔵之介さん、八木亜希子さんがブラインドテストで聴き比べることに。

 

私から佐々木蔵之介さんと八木亜希子さんのお二人に、最初に聴くケーブルをA、日本目をBとして、どっちが10万円のケーブル(大蛇NCF)かクイズをしたのです。やらせ一切なしの冷や冷やものの企画です。

 

平井堅さんの主題歌「half of me」を聴き比べて、佐々木蔵之介さんはA(一番目のケーブル)の方が音が良かったと、八木亜希子さんはB(2番目のケーブル)の方が良かったと、いい塩梅に分かれました。

 

しかし、スタジオではアナウンサーの永島優美さんのみがAが大蛇NCF。今を時めく山里亮太さんはじめ他の出演者はBが大蛇NCFと推測。

 

正解はAでした。衝撃の結末に爆笑のスタジオ。

 

永島優美さん以外は全て不正解という、おいしいオチに。

 

司会の永島優美さんはAの方がよかったと、その違いをトクトクと語ってくれましたが、スタジオは大笑いに包まれ、番組的には盛り上がって良かったのではないかなと。

 

そんな感じで大蛇NCFは番組デビューを果たしたのでした。

思えば、TBSの「がっちりマンデー」でもかつて某社に在籍時代、電源ケーブルと一緒に「ワイヤーの儲かり企業」として番組に出させてもらったことがあったが、あの時テレビで紹介した電源ケーブルはBlackMamba-α V2だった。懐かしい思い出です。

 

さて、大蛇のロゴ表示は製作する度に試行錯誤で変更しています。上写真は「大蛇GR」ですが、初期には電源プラグに金色のシールで貼り付けていました。

 

こちらは最近製作した大蛇NCF2019の「ゴールドラベル」。ご覧の通り金色のシールを電源プラグに貼っています。

 

こちらは2018年に製作した大蛇NCF「黒ラベル」。

 

こちらは大蛇NCF2019「銀ラベル」。2019年の前半に製作したモデルです。

 

大蛇は定番だけでなく、特注も今まで何例か製作しています。例えば、これはブラックのPETチューブを用いたブラックバージョンの特注大蛇GR。

 

大蛇GRよりグレードを上げつつ、スーパー大蛇より安くとの要望で、FI-48M(R)/FI-48(R)で特注製作した大蛇RR Special。

 

「大蛇RR Special」と類似したFI-48M(R)/FI-48(G)の大蛇「大蛇X」というものも特注製作しました。

 

デジタル機器向けに特化した大蛇デジタル(OROCHI DIGITAL)も数本特注製作したことがあります。通常の大蛇とは違う導体を使用し、かつケーブル内に内蔵しているノイズ吸収パウダーを、デジタルノイズを吸収しやすいようチューニングしています。IECコネクタにスリム型のFI-C15(G)を搭載しています。

 

長さ違いの大蛇も時折ご要望があって製作しています。これは通常の1.8m大蛇NCFと並ぶ1.2mの大蛇NCF。ラベルを貼る前の状態。

 

大蛇の系譜としては、スピーカーケーブルも存在します。

 

題して「大蛇SP零号機」なのですが、これは大蛇デジタル愛用者の方から同じ手法による大蛇のスピーカーケーブルも聴いてみたい、というご要望にお応えして試作したもの。3mペア。ちょっと気合を入れ過ぎたというか、物量投資しすぎて、作るのに丸3日掛かった代物。

 

「大蛇SP零号機」にはオーディオみじんこ特製の「OFC1-FEP0.75被覆線」を導体に用いています。来店された人なら当店に「OFC1-FEP0.75被覆線」を用いたRCAケーブルを見かけたことがあるはず。「OFC1-FEP0.75被覆線」は、常連さんの間で「トデンアラカワ線」というあだ名で馴染みの多目的配線材ですが、ネット上にはまだほとんど紹介してなかったオリジナル配線材です。この大蛇SP零号機には「OFC1-FEP0.75被覆線」を7本束ねて1芯としています。7本ツイスト作業は、私の手で延々と行うわけで、3mx4芯=12mもやると腱鞘炎になりそうでしたが、綺麗にツイストできている様を見るのは嬉しいものです。0.75スケアx7本なので5.25スケアですね。

この大蛇SP零号機は2019年6月末現在、ただいま貸し出し中。まだ値段は決めかねていますが、材料代と作業労力とケーブルの内容からすると、ペア15万円くらいにはしたいところですが、もっと良心的な価格にしたいという気持ちが強いです。

 

大蛇電源タップ。こんなものも製作したことがあります。鋳物製ケースに、当店オリジナル銀/金2層メッキ+クライオ処理コンセント「REX-AG(3,888円)」を内蔵。

 

ところで、現行大蛇の前、大蛇の最初期(2018年3~6月頃)には大蛇Cu・大蛇G・大蛇Rがありましたが、いずれも廃版。これらはプラグの種類の違いで、ケーブル部分は現行大蛇と同じ5.5スケア軟銅線導体を使用しています。上写真は大蛇G。

 

2018年には「大蛇Jr.(オロチジュニア)」という大蛇の細いバージョンも数本製作しました。大蛇Jr.は3.5スケア銅線を導体に使用しています。端末はFI-15M PLUS(G)/FI-15 PLUS(G)。大蛇GRなど兄貴分の大蛇に比べて、若干ですが細くなっています。

 

大蛇Jr.は最近、新たに4本分の材料を確保できたので、久々に1本製作しました。標準長さ1.8mで税込み37,800円です。

大蛇Jr.ご製作希望の方は、お電話、直接来店、またはメール(shop@audiomijinko.jp)でお問い合わせください。先着優先で受注製作いたします。

 

大蛇ジュニアは取り回しも良く、限定販売の後も問い合わせが多かったモデルなので、復活できて私も嬉しいです。要望が多ければ定番化に向けて検討します。

 

2019年初頭には、2.0スケアDF-OFC使用の「大蛇XS」を3本限定製作し、MJオーディオフェスティバルなどで販売(完売)。ケーブル導体にXTC-1 3Cから取り出した導体、端末に銅無メッキのFI-15M(Cu)/FI-15(Cu)を使用。ご希望があれば受注製作可能。標準長さ1.8mで税込み30,240円。

 

以上、オーディオみじんこの大蛇シリーズの系譜でした。今後も進化を続けるオロチにご期待ください!

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